DENON DL-103を求めて

日々
Technicsのヘッドシェルを纏ったDENON DL-103
Technicsのヘッドシェルを纏ったDENON DL-103

八月のある土曜日の午後、レコードプレーヤーは何を買ったらいいのかはっきりしないまま、またしても中古レコード屋でレコードを買ってしまい、もやもやした気分で大須の中古オーディオショップを訪れた。

カートリッジについてはだいたい心が決まっていたが、インターネットの情報だけでは、もうひとつイメージがつかめない。予算も少ない。こういうときは、詳しい人に直接会って相談するのが手っ取り早い。

さっそく、店長さんらしき人をつかまえて、DENONのカートリッジ、DL-103とそれに合うターンテーブルを探していること、 我が家のプリメインアンプにMM/MCのフォノイコライザーが内蔵されていること、などを伝えた。すると即座に、程度のやや異なる二つの中古DL-103を棚からひとつかみし、テーブルの上に並べてくれた。

それらに目をやりながら、「ところで中古と新品では何が違いますか?」と訊いてみると、「中古のほうが安いです」と簡潔な回答が返ってきた。たしかに新品よりもかなり安い。

「ゆくゆくはMM (MV)も……」と小声で言いかけると、「MCだけで充分です。これ(DL-103)が基準なのです。まずはここから始めることをお勧めします」と、安い方のDL-103を手にしながら言った。隗より始めよ、ということなのだろうか。

なんだか中古カメラと似ている。四半世紀程前に、ライカを買おうと思い立ち、名古屋の中古カメラ店ヒダカヤ カメラを訪れ、M型のズミクロン50mmと、それに合うカメラを選んだときのことを思い出した。

似たようなことを姿形を少しずつ変えながら、クルクルと回って過ぎていくのが人生なのかもしれない。「1番と2番はちょっと違う」のであり、「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」なのである。

なにはともあれ一歩前進した。あとは肝心のターンテーブルをどうするか


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