フィンランド人の友人がLammassaariで羊に足を舐められる

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Helsinki 2006
Helsinki 2006

僕の実家の近くに羊神社というとても小さな神社がある。普段は近所のお年寄りが散歩のついでに寄るぐらいの、静かで小さな神社だ。この神社が12年に一度、干支が未の年に(つまり今年2015年)世間から注目を集めて、お正月の時だけですが少々ざわつく。

今年もお元旦に家族が集まって、せっかくだから初詣にでもと出かけたら、最後尾が見えないぐらいの長蛇の列が出来上がっていた。わざわざ観光バスで乗り付けてくる人たちもいて、ちょっと驚いた。前回よりも人出が多いような。「お賽銭箱のある所まで一時間ぐらいかかるよ」と警備の人に言われ、寒いのにみんな頑張って並ぶんだなあと感心する一方で、この寒空の下、1時間ぐらい我慢して並ぼうという者は家族内にはおらず、「風邪をひくから」とか言いながら、すぐに家に引き返してきた。でも、なぜ「羊神社」なんだろう。昔はこの辺りに羊がブラブラと生息していたのだろうか。

ヘルシンキには、フィンランド語で羊の島という意味のLammassaariという自然公園がある。ヘルシンキ中央駅から確か6番のトラムで20分ぐらいだったと思う。近くには陶器ブランドのアラビアのファクトリーショップもあるので、日本人の観光客にも知られているかもしれない。

僕たちのフィンランド滞在の最後の夏に、仲の良いフィンランド人の友達のJ.R.と僕と僕の奥さん、その他の友人の数人でそこへピクニックに行った。羊の島というぐらいだから、「きっと羊が住んでいるに違いない」なんてしゃべっていたら、林のなかから4、5頭の羊がヒョッコリと現れた。とても人懐っこい羊たちでグイグイと近づいてき来て、いきなりJ.R.の足をベロリと舐めた。

次にうちの奥さんの足も舐められた。夏なのでサンダル履きの素足に緑色のドロリとした唾液がベタベタとついて、しかもすごく臭い。僕らはパニックに陥って大騒ぎになった。「あっちいけ、シッシ」と言ったり、樹の枝を振りまわしても、「そんなのは、なんともないよ」とニヤリとした表情を顔に浮かべていた。僕はちょっとカチンときて、猿の動きを真似してウッホウッホと威嚇してやったら、びっくりして走って逃げていった。それ以来、僕は羊を追い払う専門家として(しばらくの間だけ)フィンランド人達から尊敬を受けることになりました。J.R.と僕の奥さんは臭くてベトベトの足をすぐ近くの湖の水で洗った。羊の唾液って緑色でとても臭いんだ、ということがこの時わかった。

ヘルシンキの詳細地図

でも羊って、本当に平和的な動物なんだと思った。好奇心も強いみたいだけれど。羊神社のことをインターネットで調べていたら、羊神社のホームページを見つけた。今どきは神社もITに対応しるんだなあ。そこにちゃんと由来が書いてあった。

社名の由来
群馬県多野郡にある「多胡碑」に関係ある
「羊太夫」(この地の領主)が奈良の都にあがるときに
立ち寄っていたゆかりの屋敷がこの地 現辻町にあり
この地の人々が平和に暮らせるため
「人心を安らかに」という願いをこめて
羊太夫が火の神を祀ったといわれ、羊神社と呼び称えるように
なったと伝えられている。

式内 羊神社 由来略記

「人心を安らかに」という願いは、現代も変わらない。むしろ、ますます安らかではない時代になっているのかもしれない。とにかく今年は、個人的にもそして、日本も世界もできるだけ平和な一年でありますように。

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